まずは金取引からスタート!!

何を勉強するかが分かってきたところで、何の銘柄から取引を始めたら良いか、ということですが、私はやはり、初めてなら「金」だと思います。
「金」には「金」にしか内魅力がいっぱいあるんです。一番資産価値があって私たちに馴染みも深いですし、一般投資家の参入も多く、取引量も多いからです。世界中どこにいってもお金と同等の価値があるもので、24時間世界中で取引されているので、初めての方にはやりやすい商品だと思います。

では、「金」の基礎知識ですが、

金が発見されたのは約6000年前と言われています。
金は昔から貨幣としても使われ、現在では宝飾用、工業用などに使われています。
融点(その物質が溶ける温度)が低いため、加工しやすいという特性があります。
また、希少価値が高く、1トンの金鉱石から採れる金の量はわずか5〜7グラムにすぎません。

また有史以来、人類が採掘した金の総量は約14万トンと言われていて、これはオリンピックプールで約2.5杯分くらいしかありません。
それに対し、推定埋蔵量はオリンピックプール約1.5杯分と言われていますが、採掘が困難な場所が多いため、約20年ほどで枯渇すると言われています。

供給としては鉱山からの生産(50%強を占める)と2次供給(スクラップ)金と公的機関からの売却(国の借金が膨らんだ時に、国で保有している金を売却して負債の返済に充てたりするんです)がほとんどです。
産金国は主に南アフリカ、北米、オーストラリアなどでした。
しかし、生産国第1位の南アフリカと2位の北米の生産量は年々減少傾向にあり、4位以降の中国やペルー、インドネシアなどでは新しい低コストの鉱山の発掘も進んでいて、生産量も増えてきており、2007年には中国が生産国第2位に躍り出ました。
中国側は2008年は南アフリカを抜くと表明しており、今後もその動向から目が離せません。

世界の金需要の75%は宝飾品需要で、あとは電子工業用需要、投資需要とに分けられます。
近年、大きく伸びているのは投資需要です。金上場投資信託(ETF)と言って、金地金のみで運用する投資信託があります。
金の現物を用意して、それに対して売買価格が決められていくといった仕組みですから、直接金の現物需要につながり、今後もその需要は高まっていくと期待されています。

また、世界最大の金消費国はインドですが、そのインドや中国などでは、人口増加や経済発展に伴い、その需要が近年伸びてきています。

金は腐ったり、錆びたりしないので、分散しても価値が落ちませんし、資産価値が高いので、ラストリゾート(最後の資産)とも称されています。
また、世界共通で普遍的な資産価値を持つことから、「国境の無い資産」とも呼ばれています。

世界最大の金保有国はダントツで米国ですが、欧米諸国もそれに次ぐ保有量があり、ユーロ圏全体を合わせれば、米国を超えるとも言われています。
その国の経済が不安定な時などに、金は価値を発揮するので、「有事の金」と言われ、戦争や紛争などが起こった時や、株価が暴落したりした時などに価格が上がったりします。
取引は、ロンドン、チューリッヒ、香港、シドニー、東京、ニューヨークで絶え間なく行われているので、その値動きは国際指標の一つとしても注目されていますし、資産価値が高いゆえに、各国の経済動向に左右される場合もあります。
日本時間で言えば、シドニー→東京→香港→チューリッヒ→ロンドン→ニューヨークの順にどこかしらの市場で金は取引されていることになります。

東京市場の金価格は、株などと同じで、一番市場の大きい、NY市場の価格を元に動きます。
日本時間の夜中に取引されていますので、前日のNY市場の値段が上がっていれば、翌日の東京市場の金価格は基本的に上がります。

その値段の計算方法としては、 (NY金価格+1ドル)×為替÷31.1035=東京金価格 
となります。あくまで目安の値段ですが…。
これは、NY市場の価格は、1オンス当たりのドル表示で、1オンスが31.1035gですので、東京価格を算出する場合は、グラム換算するからです。

これらの動向をすべて細かく把握していないとダメ、というわけでもありませんが、取引を始めれば、嫌でも飛び込んでくる言葉だと思いますので、知っていて損はないと思います。
やはりそういったニュースを見て、これから需要が伸びるから上がりそうだな、とか、円高が続きそうな気がするから下がりそうだな、など、自分なりの意見を持ってすることはとても大事だと思います。


さらに、今では金取引にも金ミニ取引と言うのができています。
先に説明した金は委託本証拠金が13万5000円ですが、金ミニは、1万8000円ととてもお手軽な値段で、株でもミニ株があるように多額の資金が必要ないので、参加しやすいメリットがあります。その代わり、取引単位は100gになります。
1枚の取引で通常の金取引は10円動けば、10円×1000g×1枚=1万円でしたね。
同じく1枚で金ミニ取引だと10円動けば、10円×100g×1枚=1000円になります。


金ミニ
取引の種類 現物先物取引 現金決済先物取引
※現物による受渡決済はできません
取引単位 1000g 100g
最終決済価格 - 通常の金先物の納会値段
取引終了後の評価額 当日の最終値段 通常の金先物の最終値段
限月 新甫発会日の属する月の翌月から起算した
12月以内の各偶数限月
新甫発会日の属する月の翌月から起算した
6月以内の各偶数限月
取引本証拠金 135,000円 18,000円
制限値段幅 150円 150円
取引定時増証拠金 1番限月に預託が必要 預託不要

金ミニ取引は2007年7月に上場されてから、幅広い個人投資家に人気で、今までの先物取引は多額の資金が必要になるという先入観を払拭するのに大きく貢献しているのではないでしょうか。

そして、東京工業品取引所の取引時間も2008年1月7日からそれまで取引時間が15:30までだったのが、17:30に延長される(※先物取引の取引時間を参照)こととなり、より、市場の活性化を目指す動きが大きくなってきています。

その他、人気がある商品としてはガソリンが挙げられます。ただし、証拠金が高く、値動きが激しいので、初心者の方にはあまりお勧めできません。
穀物では、トウモロコシや大豆、コーヒーが人気です。バイオ燃料で需要が伸びているトウモロコシや大豆、そして嗜好品としての需要が発展途上国でも伸びてきているコーヒーは人気のある商品です。

すべて輸入商品であるため、為替に左右されるのは一緒ですが、それぞれの商品によって生産国や需給事情が違うので、色々と組み合わせると、分散投資になってリスクヘッジ(リスクを分散させリスクを回避すること)にもなるので、最初は1銘柄で始めて、徐々に2、3銘柄くらい勉強すると良いと思います。

ここでお勧めした他銘柄については、次のページで説明しますね!

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